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2004.11.30

バイオフィルムとは?

歯の表面は常に唾液で覆われています。そして唾液が歯の表面のエナメル質にふれているかぎりむし歯にはなりません。唾液にはさまざまな作用がありますが、そのひとつが清浄作用です。クチの中の細菌や食べ物のカスを洗い流してくれるのです。

ところがミュータンス菌がクチの中にいると、砂糖という”エサ”を得て、唾液をさえぎる膜のようなものを歯の表面に作ってしまいます。そのため、唾液の働きが行き届かなくなり、虫歯が作られていくのです。

ミュータンス菌とバイオフィルム

ミュータンス菌が分泌するグルコシルトランスフェラーゼ(GTF)という酵素が、砂糖をネバネバした”グルカン”という多糖体に変え、歯の表面にぺったり張り付きます。歯の表面はエナメル質の名のとおりツルツルしているように思われますが、本当は表面に細かく溝があってザラザラしています、そのデコボコ面にグルカンはしっかり入り込んで、張り付いてしまいます。しかも水には溶けません。その中でミュータンス菌は生き続けます。そして、しだいに歯の表面に分厚い膜を作っていきます。この膜をバイオフィルムと言います。歯の表面にバイオフィルムができてしまうと、歯のエナメル質が唾液にふれることができなくなり、唾液による清浄作用がきかなくなります。そのためバイオフィルムで守られた内側は細菌が繁殖しやすい環境になります。

バイオフィルムを取り除かないと・・

ミュータンス菌はバイオフィルムの中で食べ物などから糖分を吸収して、自分が生きていくためのエネルギーを作り出します。この過程を”発酵”といい、糖は最終的に乳酸や酢酸・エタノールにまで分解され、外に放出されます。ところがバイオフィルムが育ってくると、できた酸(最も多いのは乳酸)は外に放出されずにバイオフィルムの中に残り、歯のエナメル質を溶かし始めます。歯みがきなどによって早くバイオフィルム取り除くことができれば、傷ついたエナメル質を再び石灰化して修復することができるのですが、酸性状態が続くとエナメル質の破壊は進行し、むし歯へと向かっていきます。

エナメル質の破壊は狭い範囲で深く進みますが、比較的柔らかくおかされやすい象牙質にまで達すると奥に広い穴が作られるようになります。こうしてむし歯の穴が大きくなると、熱いもの・冷たいもの・甘いもの・すっぱいものの刺激によって歯髄(歯の中心にあって神経の集まっている部分)が充血し痛みを伴なうようになります。たいていの人が「そろそろ歯医者さんにいかないと!!」と考えるころです。

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